11日中能登町の石動山の状況を見てきました。全体的には地割れが見られず地盤は固いようです。アクセス道路は多根(七尾側)と荒山(中能登・氷見側)からの道路は路肩が少し陥没した場所はあるものの通行止めはなく安全に行くことができます。二宮(中能登側)道は地震により通行止めのようです。

石動山資料館は地震の影響によりしばらくの間休館しています。展示品が一部倒れたりしたそうですが、現在は町内の文化財レスキューで忙しくて対応できていないようです。

大宮坊の建物は問題ないようですが、入口の石垣が崩れました。

横の門柱が片方折れ破損しています。掘立柱なので老朽化により根腐れしていたところに揺れたので折れたようです。

石動山城の曲輪は斜面含め被害はありません。

周辺では梅の宮跡の北側斜面などで土砂崩れしているところが見られました。

多根道砦にあるパノラマ展望台は横の木枠が一部外れていました。足は問題なく見えたので当日は登れましたが、資料館に被害状況を報告したので後日立ち入り禁止になるかもしれません。

展望台は重い構造物ですから足元にわずかに亀裂がありましたが危険性はないと思われます。

当日は薄い雲に一面覆われていましたが、うっすらと立山連峰が見えました。

石動山の最高所にある大御前。

大御前の社殿は右側の軒柱が礎石とずれていました。

一周まわって真横から見ると建物の前壁と軒柱が平行ではありません。

もう一度背後を確認します。建物の外周を支えている石が外れたりずれたりしていましたが、よく見ると後ろは5センチほど前にずれているようです。倒壊の危険はないと判断されているのかわかりませんが、一応資料館に報告しました。

この時期に山頂まで来たので背後の堀切を見に行きます。東側の尾根を覗くと確かに下方に堀切が見えます。

この尾根は適所に捕まる草木があり、比較的順調に下りていけ堀切を間近に確認しました。

次に北側の尾根を除くとこちらも下方に堀切が見えますが倒木とイバラで簡単に下りられそうにありません。

少し回り込みながら慎重に堀切まで下りました。これはかなり大きな堀切です。

尾根を伝って先にある堀切を見に行きました。これは東側の堀切と同規模の堀切です。この先に小さな堀切がもうひとつあるのですが引き返します。

大師堂跡に隣接する墓石群。以前の姿がわかりませんが石塔などの倒壊は想定範囲です。

伊須流技比古神社の鳥居も一部倒壊しています。

移動して小柴峠砦にある城石線展望台に来ました。展望台に被害は見られず、案内板も新しく更新されていました。

駐車場とは反対側の階段が立ち入り禁止になっていました。

状況を確認すると階段が土砂に埋まって滑りやすくなっていることが理由のようです。しかし、これは地震による影響ではなく、昨年7月の豪雨災害による影響と思われます。

通行止めの尾根の先にある堀切は今の時期とても見やすい状態でした。

城石線展望台から少し石動山方向に戻ったところに荒山口阿弥陀三尊板碑があります。

下草が枯れている今の時期しか気軽に行ける状況にないため、久しぶりに見てきました。