田辺市に鎮座する産田社。熊野本宮大社の末社で平成30年の御創建千二百五十年を記念して御朱印(書き置き)が追加された。御朱印は熊野本宮大社の授与所でいただける。
大斎原へ向かう途中分かれ道
田の向こうに大斎原の大鳥居が建つ。
社号標は道に向かって建ち、90度曲がって南向きに鳥居が建つ。
鳥居の先の岩の上に石祠が建つ。
産田社に参る。
熊野本宮大社末社 産田社
和歌山県田辺市本宮町本宮
田辺市に鎮座する産田社。熊野本宮大社の末社で平成30年の御創建千二百五十年を記念して御朱印(書き置き)が追加された。御朱印は熊野本宮大社の授与所でいただける。
大斎原へ向かう途中分かれ道
田の向こうに大斎原の大鳥居が建つ。
社号標は道に向かって建ち、90度曲がって南向きに鳥居が建つ。
鳥居の先の岩の上に石祠が建つ。
産田社に参る。
熊野本宮大社末社 産田社
和歌山県田辺市本宮町本宮
田辺市に鎮座する熊野本宮大社。御祭神は家都美御子大神、素戔嗚尊を主祭神とする。
平成30年は御創建二千五十年の記念年で金字の特別御朱印(書き置き)が授与される。
GW中ということで、臨時駐車場で河原には車がたくさん停まっている。
6年ぶり2回目の参拝
鳥居をくぐると参道の先に階段が続く。
神門をくぐって3つの社殿に参拝する。
今回は宝物殿に入り、宝物を鑑賞した。
御創建千二百五十年記念特別拝観で、普段は見られない名品も見ることができた。
本殿正面は写真禁止だったので背後から
その背後の参道を進むと、境外に出て数10メートルのところに
中辺路最後の王子社である祓殿王子跡がある。
裏参道口の鳥居
入口付近にカフェと土産店を併設した建物ができていた。
大斎原などを散策し、17時過ぎ社前の神旗が降ろされた。
今日は大鳥居のライトアップを見るため周辺で夕食の予定だったが、17時にほぼすべての店舗が閉店した。神社は19時まで参拝できるようだが、授与所やカフェなどが閉まった中、参拝する人はほとんどいない。
熊野本宮大社
和歌山県田辺市本宮町本宮
海神社が大斎原に遷座する前の旧鎮座地は大斎原から七越峯に至る途中だったという。
七越峯の底海社を延喜式牟婁郡海神社の論社と伝え、牟婁郡天手力男神社である御戸開神社の旧地でもあった。
案内板に「(伝)海神社跡」とあるが、地図が大まかで距離感が掴めない。
七越峯入口という坂を上る。
5分ほど行くと、大峯奥駈道案内図が建っているがここには何も書かれていない。
案内図は奥駈道の途中で、西に進むと大斎原に至る。
峠まで少し登ってプチ奥駈道体験してみたが、それらしい場所はなかった。
下って入口から上ってすぐの斜面に幾段かの平場がある。
奥の石積みは小石を積み古そうで、ここを旧地としている記事もあるのだが整地は新しいようだ。
また奥駈道案内板に戻り、さらに少し上ると奥駈道の続きが始まる。
間が現在は舗装された道路になっているのだが、間の斜面に不自然な石が残る場所があった。
小石で四角に囲んだように見える場所もある。
斜面側に平たい石や平石を積んで丸石を乗せた信仰遺跡に近い遺物もあった。
場所は奥に奥駈道の続き、同じ道路左側の手前になる。
ここなら大斎原から奥駈道初めの峠を越え、下ってまた上り始める道沿いになるので底海社という社名にもふさわしいのではないだろうか。
海神社旧地
和歌山県田辺市本宮町
熊野市に鎮座する産田神社。御祭神は伊弉冉尊、軻遇突智神。
花窟神社の兼務社で御朱印も花窟神社でいただける。花の窟が伊弉冉尊の御陵と伝えるのに対し、産田神社は伊弉冉尊が軻遇突智神を産んだために亡くなった場所と伝える。
神社境内の西を流れる産田川に朱色の橋が架かる。
南向きの境内入口に鳥居と御神木が立つ。
ここは「さんま寿し発祥の地」らしい。
杉の木立の中を参道がまっすぐ社殿へと続く。
この建物は拝殿ではなく社務所のようだ。
通り抜けると御白石を敷き詰められた拝所の先に玉垣に囲まれた本殿が建つ。
神社には社殿が建つ前、神籬(ひもろぎ)という祭祀台を神の依代とした場所が残っているという。
社殿の左右に2カ所あるというが、御白石は下足では上がれないので、靴を脱いで上がらせていただく。
本殿左の神籬は5つの丸石を取り囲む様子がそのまま残る。
本殿右の神籬は5つの丸石は残るが、取り囲む石は育った木で一部崩れている。
御白石に上がらなくとも、境内東を通る道路から覗くことはできる。
参道の途中、西に朱色の鳥居が立ち並び、
境内社の稲荷神社が建つ。
社叢は原生林の雰囲気も一部残っていて、稲荷神社の背後にも大木が立つ。
木の根元に石祠があり、白蛇が祀られている。西に川が流れることもあり、白蛇竜神だろうか。
産田神社
三重県熊野市有馬町1814
三重県熊野市に鎮座する花窟神社。御祭神は伊弉冉尊、軻遇突智神。
社号はホームページや御朱印では「花窟神社」、社号標は「花の窟神社」、社頭由緒は「花乃窟神社」となっていて、読みの「の」の扱い方が不定のようだ。
6年ぶりの社頭は明るい。前回の参拝は冬の夕暮れ時だった。
観光スポットとしての人気もかなり上がってきたようで、参拝者も多い。
前回は閉まっていた社務所も開いていた。
門をくぐって拝所に入る。
社殿はなく、巨大な磐座が御神体となっている。
上部に渡る綱は2月と10月に1本ずつ掛けかけられる。
前の拝所で参る。
伊弉冉尊の前に軻遇突智神の拝所と御神体の磐座がある。
参拝後に社務所で御朱印をいただく。前回は手書きだった墨書きが判になっていて味気なくなった。
ゴールデンウィークで繁忙ということより、参拝者が増えたことが要因だろうか。
花窟神社
三重県熊野市有馬町上地130
発行者:東北六県神社庁
発行日:1968年10月1日 非売品
ページ数:86ページ
昭和43年10月4日に仙台で開催された第四回全国神社総代大会を記念して出席者に配布された資料のようだ。古い神事や伝統芸能を全国の神社関係者に報せるべく、開催地とまつりの進行を簡潔に記している。
続きを読む 東北のまつり
編者:大分県立歴史博物館
発行所:戎光祥出版
発行日:2018年4月20日
ページ数:111ページ
価格:1,500円+税
今年開山1300年を迎えた六郷満山の最新の研究成果を文化財から紐解く。
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続きを読む 聖なる霊場・六郷満山 シリーズ実像に迫る015
著者:長嶺正秀、佐野正幸
発行所:海鳥社
発行日:2016年8月17日
ページ数:191ページ
定価:2,000円+税
英彦山の修験と神宮となった明治以降の歴史をまとめる。本書は「豊前国の松会」の姉妹編となっているので、両書を合わせて読むのを勧めている。英彦山に何十回と通ったという著者の情熱により、漏れなくコンパクトにまとめられている。
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続きを読む 豊前国英彦山 その歴史と信仰
著者:大東俊一
発行所:彩流社
発行日:2016年10月6日
ページ数:118ページ
定価:2,000円+税
湖北はなぜ「観音の里」と呼ばれるほど観音像が多く残っているのか。一見神社とは関係ない表題なのだが、内容は式内社や山岳宗教などをテーマとした内容も含まれている。湖北の歴史を考察する一視点として読んでみたい。
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続きを読む 奥琵琶湖「観音の里」の歴史 近江・湖北の精神風土
出版社:デアゴスティーニ・ジャパン
発売日:2018年4月24日
価格:1388円+税
収録時間:約88分
BSジャパンで放送された「GRACE of JAPAN 自然の中の神々」(第1シリーズ)の中から「高千穂・前篇~天孫降臨・高千穂神社」(#27)、「高千穂・後篇~天岩戸伝説・天岩戸神社」(#28)を収録している。ナレーションは堤真一氏。
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著者:由谷裕哉
発行所:岩田書院
発行日:2008年11月
ページ数:333ページ
価格:7,400円+税
白山・立山・石動山など北陸の山岳宗教を研究する著者が、白山と立山について書いた2冊目の論集。白山については14世紀というほぼ1世紀間の加賀の状況を検討している。
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続きを読む 白山・立山の宗教文化
著者;相原文哉
協力:長野県神社庁
発行日:2012年6月26日
発行所:ほおずき書籍
ページ数:308ページ
定価:3,000円+税
神社や寺院のあらゆる豆知識がまとめられている。著者の手書きの挿絵が味がある。実例は長野県内の社寺で、日常使いの事典のように使える。
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続きを読む 社寺建築を読み解く
青葉山は福井県高浜町と京都府舞鶴市にまたがる山で、高浜町の市街を走っていると秀麗な裾野をひく山容を見ることができる。若狭富士と呼ばれるが、元修験の山で東峰と西峰の2つのピークをもつ双耳峰。
今日は中山口から登ることにする。
中山寺に到着。東峰まで3.1キロ。9時16分にスタートする。
5分で中山集落の青葉神社に到着。登山の無事を祈る。
青葉神社は東峰山頂に祀られる神で、東峰三十三所の神々を祀る。その里宮としての位置づけか?
拝殿左に境内社が1社ある。
青葉山青少年旅行村に駐車した場合の登山口に到着。9時28分
ここで案内板を確認する。
今日のコースは、中山寺コースを上り、東峰、西峰と縦走し、松尾寺コースを下る。松尾寺からは麓の今寺集落、高野集落の氏神を回って帰ってくる。
上り初めてすぐ斜面に大岩をチラホラ見るようになる。初めからかなりきつい急登になる。
中山寺コースと高野コースの合流点。9時41分
TV中継アンテナを過ぎて展望台に到着。9時59分
若狭湾の眺めが絶景だが、午前中なので少し逆光
10時1分、金比羅神社(金比羅大権現)に到着
馬の背に立つ。10時25分
両側に切れ落ちる岩塊が尾根に横たわり、西に西峰が見える。
南の眼下には高浜の村々と山並みが広がる。風が心地よいが、強風や雨の日は厳しそうだ。
東峰と西峰の間はまさに修験の修行場だ。
東峰に到着。10時37分
青葉神社。前に燈籠が2基と、左に磐座のような岩塊がある。本殿は覆屋の中で見えなかった。
本殿裏に「青葉山 東峰山頂 標高693m」の表示
10分ほど行くと初めての梯子が出てくる。
梯子を登ってすぐ縄につながって、すれ違いできない狭い道を行く。
ここからいくつも梯子と縄が出てくることになる。
東峰から20分ほどのところ、笹が覆い茂りちょっとした藪漕ぎに入る。
夏以降は道も見えづらくなりそうで大変だ。
11時8分、大師洞を通過。泰澄大師参篭の伝説がある場所。
11時16分、西峰に到着。西青葉神社(西権現)、西峰三十三所の神々を祀る。
本殿後方に岩塊があり、登ることができる。
神社の背後にあるのは通常磐座だが、頂上が削られており現在はそういう位置づけではないらしい。
「青葉山 西峰山頂 標高692m」と建っている。ここはまだ福井県
眼下に美しい若狭湾の眺望が広がっている。
西峰で20分ほど休憩兼補給を行う。
西峰を出発して3分ほどで松尾寺コースと高野コースの分岐点に至る。
わかりにくいが右の木の下をくぐって進む。どうもこの辺りが県境のようだ。
分岐から1分、11時38分松尾寺奥の院(青葉山権現)に到着。周辺に燈籠が2基ある。
12時10分、平場に出る。ここに崩れた鳥居があった。西青葉神社のものか、松尾寺奥の院のものかははっきりしない。
12時19分、松尾寺口に到着。
西国観音三十三所第29番札所で、草創1300年イベントもしているので、御朱印をもらい、宝物殿を見学する。
松尾寺の由緒譚に青葉山の双耳峰が中国の馬耳山に似ているという話が出てくる。本尊の馬頭観世音菩薩は、松尾寺、中山寺、馬居寺と青葉山周辺三ヶ寺で本尊とされ、何か関連があるのだろう。
13時45分松尾寺を後にして帰途につく。
14時3分、今寺口に到着。
登山口は今寺集落の最奥部であり、ここに熊野神社が鎮座する。
左右に境内社が1社ずつあり3社が並ぶ。
手前に名前がわからない寺が建つ。もとは熊野神社と一体のものだろう。
中を覗くと、左に十一面観世音菩薩、右の朽ちているのもおそらく同じであろう。
松尾寺奥の院の元本尊は十一面観世音菩薩で宝物殿に納められていた。十一面観世音菩薩を主峰とする白山を開山した泰澄大師の伝説とともに非常に興味深い事例である。
今寺口から歩くこと10分ほどで、田の中に岩を見つける。
大成の大岩と呼ばれるもので
上に道標が立っている。
さらに歩くこと10分、隣の高野集落の金剱神社に到着。
ここも3社並ぶ形式で、中央に金剱神社、左に稲荷神社、右は不明だった。
14時44分、7分ほど歩いて高野集落の東の外れにある高野口に至る。
最終的に中山寺に到着したのは15時4分。寄り道しながら約6時間の行程、19000歩の登拝の旅でした。
青葉山
福井県大飯郡高浜町・京都府舞鶴市
青葉山の西峰から西に約200mに鎮座する松尾寺奥の院、通称青葉山妙理大権現。延喜式加佐郡弥加宜神社の論社。
御祭神は不明。
登山道から一段高い場所に祀られている。
階段の先に社殿と左に燈籠が建つ。
社殿は鉄格子の覆屋に入っている。
神仏分離の際に、麓の松尾集落と今寺集落の争いになって社殿が破壊され、今寺集落によって再建されたものだという。
覆屋の中に小さな祠が祀られ、鏡が置かれている。
松尾寺の宝物殿に元本尊といわれる平安時代作の十一面観世音菩薩が納められている。
今寺集落の寺にも製作年代はわからないが十一面観世音菩薩が祀られている。
そこから考えると、御祭神は十一面観世音菩薩の垂迹神になるだろうか。
下にもう1基燈籠が奉納されている。
少し下から眺めると、社殿と燈籠の配置はこのようになっている。
少し下ったところの登山道の脇に杉の大木が立っている。
登山道反対側にも上が焼けたか、折れたように見えるが同じく杉の大木がある。
登山道の両側に立ち、かつては鳥居の替わりだったのかもしれない。
松尾寺で聞いたところによると、奥の院はもとは西峰山頂の西青葉神社(西権現)の場所にあったらしい。
ここには神社の背後に大きな磐座がある。
松尾寺奥の院(青葉山妙理大権現)
京都府舞鶴市松尾
高浜町に鎮座する伊弉諾神社。延喜式大飯郡伊射奈伎神社の論社。御祭神は伊弉諾命、伊弉冉命、阿遲鋤高日子根命、宇津志国玉命、綿津海三柱命ほか。
青葉山の南麓に鎮座する。若狭富士と言われる青葉山だが、南から見ると東峰と西峰の2つのピークが見える。
一の鳥居は東向きだが、社殿は南向き
二の鳥居の先に神楽殿が建つ。
神楽殿の後方に社殿が建つ。
階段を上り拝殿に参る。
本殿は弊殿で拝殿とつながる。
拝殿の左に境内社が2社並ぶ。
左が元本社奥宮西青葉神社遙拝社。西青葉神社は青葉山西峰山頂に建ち、西峰三十三所の神々を祀る。
右が金剱神社、国常立尊を祀り、南麓高野集落と同じ神を祀る。金剱山の金剱明神を祀るというが山の位置がよくわからない。
拝殿の右に八所荒神神社、敷地・社殿の守り神を祀り遷座祭仮宮だという。
左奥に境内社3社が並ぶ。
右が恵比須神社、蛭子命を祀る。
中央が青葉神社遙拝社。青葉神社は青葉山東峰山頂に建ち、東峰三十三所の神々を祀る。
左が稲荷神社、倉稲魂命を祀る。
桂(不動)神社遙拝所
社前には田が広がり、畦には芝桜がきれいに咲いている。
伊弉諾神社
福井県大飯郡高浜町小和田51-14
編集発行:銅鐸博物館(野洲町立歴史民俗資料館)
発行日:1998年4月25日
ページ数:46ページ
頒価:1,000円
平成10年度春期企画展の展示解説書。
続きを読む 国宝大笹原神社の歴史と美術
編集:野洲町立歴史民俗資料館
発行:野洲町
発行日:2004年8月20日
ページ数:130ページ
頒価:800円
野洲町史を編纂する過程で収集された情報の中から、大篠原地区の5つの寺と大笹原神社を収録する。
続きを読む 大篠原のお寺と宮さん 野洲町史資料集第4冊
編集:野洲町立歴史民俗資料館
発行:野洲町
発行日:1998年3月31日
ページ数:46ページ
頒価:500円
野洲町史を編纂する過程で収集された情報の中から、小篠原地区の養専寺と稲荷神社を収録する。
続きを読む 小篠原のお寺と宮さん 野洲町史資料集第3冊
編集・発行:野洲市歴史民俗博物館(銅鐸博物館)
発行日:2017年10月7日
ページ数:38ページ
頒価:1,100円
銅鐸博物館で平成29年10月7日から11月19日まで開催された秋季企画展の展示解説書。平成30年に遷座1300年を迎え、4月15日に行われる遷祀祭は盛大に行われた。図版はカラーが少ないのが残念。
続きを読む 近江の古社 御上神社の歴史と文化 遷座1300年記念
発行:地域情報ネットワーク株式会社
発行日:2018年4月1日
定価:500円
4月から奈良国立博物館で開催された特別展「国宝春日大社のすべて」に関連した特集。展示を見て息抜きに読むにはピッタリの読み物
続きを読む 月刊大和路ならら 国宝 春日大社 神に捧げる技と美
編集:奈良国立博物館
発行:奈良国立博物館、朝日新聞社、NHKプラネット近畿
発行日:2018年4月13日
ページ数:357ページ
頒価:2,500円
平成30年4月14日から6月10日まで開催された奈良国立博物館の特別展図録。平成30年は春日大社は御創建1250年として記念行事を開催しており、同展もその一環。天皇家の姻戚として権勢を誇った藤原氏の氏神として戦乱に遭わずに脈々と伝えられた宝物の数々が展示された。
続きを読む 創建1250年記念特別展 国宝春日大社のすべて
野洲市に鎮座する御上神社。御祭神は天之御影神。
2回目の参拝。
今日は御遷座1300年記念奉祝祭が行われるので見に来た。
午前中は雨予報ということもあってか一般の参拝者は思ったり少ないだろうか。
ちょうど遷祀祭の巫女豊栄舞の最中だった。
巫女舞の後、拝殿のまわりをこの桜の造花を持って稚児行列が三周する(桜の舞)予定だったが、雨で中止になった。
遷祀祭の後、氏子地区毎の記念写真撮影が行われました。
記念撮影を終えた親子は徹下のさくら餅を配布されました。
すべての記念撮影を終えた後、余ったさくら餅をいただきました。
本殿に奉納された御酒の数々
境内の東端に今回の奉祝奉幣祭の記念碑(右)が建てられていました。
ちなみに左は平成19年2月11日に建てられた御遷座1300年記念造営事業の本殿尾根保存修理工事竣工奉祝祭のものです。
ここで午前中の行事が終了し休憩に入ったので、御朱印をいただき午後の行事が始まる前に神体山の三上山に登ってきました。
午後2時、午前中とは打って変わり晴れた空の元、奉祝奉幣祭が始まりました。
天皇陛下の御幣帛が運ばれ、続いて神社本庁の幣帛料が運ばれてきました。
本殿へ幣帛が献じられ、神楽豊栄舞が奉奏されました。
午後は大津市瀬田の八坂雅楽会により、舞と演奏が奏じられました。
奉幣祭終了後、舞楽奉納が始まりました。
最初に浦安の舞。ここからは本殿の神様に奏じるのではなく、拝殿右の参拝者席に向かって演じられました。
続けて、雅楽の越天楽と陪臚が演奏されました。
最後に舞楽の蘭陵王だったのですが、楼門から拝殿まで歩いて入ってくるという演出がビックリしました。
後ろから見ていたのでほぼ後ろ姿でしたが、優美な舞でした。
最後は氏子さんらによるくじ引き抽選会だったが、ここで帰途につく。
御遷座1300年記念奉祝祭
10:30 遷祀祭(桜の舞)
14:00 奉祝奉幣祭
15:20 舞楽奉納
16:20 くじ引き抽選会
御上神社
滋賀県野洲市三上838
祭礼の合間に神体山の三上山に登る。男山、女山の双耳峰である三上山は見る方角によっては秀麗な裾野をひくことから近江富士と呼ばれている。
御上神社から登山口に向かう。
「昭和大禮 悠紀斎田址」と書かれた石標。他に三ヶ所あり何かな?と思いながら歩いていたが、その正体は後で判明する。
裏登山口が出てきたのでそのまま入る。今回は緩やかな裏登山道を上り、急な表登山道を下りることにする。
裏登山口に御上神社御旅所がある。
登山口の鳥獣柵を開けてスタートする。12時3分
雨もほぼやんでいたが、直前まで降っていたので地面は濡れている。
すぐに表登山道と裏登山道の分岐がある。この後二ヶ所分岐があるので、基本右を選択する。
半分過ぎた頃から登山道がむき出しの岩盤が多くなる。濡れて滑りやすいので注意しながら登る。
女山に鎮座する東龍王に到着。12時32分
東の龍王の祠が建っている。標高は270m
龍王祭(山上祭)ではここと奥宮で祭祀が行われ、竹串を刺したこんにゃくとあげの甘煮が供えられるという。
女山と男山の間は少し標高が下がり、わりと平坦な道が続く。苔が沢山繁殖する場所のようで「苔が谷」と呼ばれる。
途中、「姥の懐」という案内板を見つけるが、洞窟の場所がよくわからなかった。
奥宮の裏登山道鳥居をくぐる。12時38分
男山に鎮座する奥宮。両側に祠がある。右には前掛けをした地蔵のような石像が祀られている。
東の龍王の祠に対して、西の龍王の祠というものをあるといい、女山に対し男山は若干西に位置するので、左の祠が西の龍王の祠ということになるのだろうか。
前に奥津磐座と呼ばれる神磐がある。御上神社の御祭神天之御影神は三上山山上に御降臨したとされているので、この磐座の上に降り立ったということになろうか。そう思うといかにも伝説の磐座の趣がある。
磐座の先は視界が開けている。
三上山の本当の頂上は奥宮の裏を少し登ったところ
三上山山頂432m
15分ほど滞在し、表登山道を下りる。
少し下りたところに展望台があり、奥宮前よりもさらに視界が開けている。
途中ツツジがきれいに咲いていた。さらに下りる途中、「モチツツジ」という案内を見つける。花は咲いていなかったが、ガクが粘りがあると書いてあったので触ると本当にくっつく感じがあった。
表登山道は裏登山道に比べると確かに急だが、岩盤がむき出しで滑りやすい裏登山道に比べると段があって下りるには良かった。15分ほど下ると眼下に御上神社の社叢(丸い森)が見えてきた。
さらに10分ほど下ると割岩に到着。
横にまわると真っ二つに割れた大岩を体感できる。間を通ることもできるようだが、濡れていて危険だったので諦める。
案内に誘われて二越に寄り道
途中に妙見堂跡という建物の基壇跡が残る。
魚釣岩に到着したのは13時37分
大昔、琵琶湖の水位がこの付近まであり、神がこの岩の上から魚を釣っていたと言われることから命名された。
振り向けば、そこはもう表登山口になっていた。
表登山口に妙見堂があり、中腹の妙見堂がここに下ろされてきたようだ。
登山口に妙見堂の常夜灯が建つ。
帰ろうとふとみると、裏登山口が見える。表登山口と裏登山口は目と鼻の先だった。
御上神社から道路を渡って向かいの田の前に鳥居が建っている。
ここは御上神社の神饌田のようだ。
神饌田と神社の間が公園となっていて悠紀斎田記念碑が建っている。
その隣の石碑に書かれていることをみると、
天皇御一代一度の大嘗祭に当たり、古来宮中において亀卜により悠紀と主基の両斎田を定める習わしという。
昭和三年十一月十日、今上天皇(昭和天皇)の御即位式挙行に際し、悠紀斎田を滋賀県に、主基斎田を福岡県に勅定遊ばされ、滋賀県では御上神社の神饌田になっている田地等を含めて約一町歩を斎田に選定した。
ということのようだ。最初の石標の意味がわかってスッキリした。
御上神社奥宮(三上山山頂)
滋賀県野洲市三上
湖南市に鎮座する飯道神社。御祭神は素盞嗚尊と菅原道真公。
神社の東に社号標が建つ。神社は道路の右側の丘の上
雨がやまないので少し薄暗いが参拝することにする。
道路を行くと階段がある。
もう1本奥にも階段があり、こちらのほうが古そうだ。
階段を上がると家棟川を渡る橋の向こうに境内が見えてくる。
数段の階段を上り、「式内 飯道神社」の社号標と鳥居が建つ。
参道の左に社務所代わりの建物が建つ。
参道をまっすぐ拝殿が建つ。
後ろに瑞垣に囲まれた本殿。拝所で参る。
瑞垣の中、本殿の前に狛犬が奉納されている。阿像は子持ち
拝殿と本殿の間に湯窯が並び、印象に残る風景。
本殿の右、本殿に向かって末社皇大神宮が鎮座。
本殿の右に並んで愛宕神社が鎮座する。
拝殿の右には石造宝篋印塔がある。案内板によると「嘉元四年十一月」(1306)の銘があるらしい。
鳥居の近くに神社の由緒板が建てられていた。
これによると境内社は「天神社 愛宕神社 二ノ宮日吉神社」の3社となっている。愛宕神社は確認できたが、他の2社が周囲を探しても見当たらなかった。ここに皇大神宮が載っていないことをみると、天神天照大神を祀るという意味で天神社がそれだろうか。
当宮はもとは「飯道の森」と呼ばれた神域に祀られていたらしい。その場所は湖南市役所東庁舎(旧甲西町役場)の場所ということだが、森だった面影は周辺には全くなかった。
飯道神社
滋賀県湖南市針1009
奈良市に鎮座する春日大社。春日大社の展覧会が開催されるのに合わせ、先月に続き参拝しました。
暖かい日でもあったので観光客が大勢参拝に来ていた。
拝所に参る。
境内の砂ずりの藤
まだ少し早かったが、二分咲きくらいで花は楽しめた。
御朱印をいただいた後、桂昌殿の「秘宝 鹿島立御鉾 特別公開」を鑑賞する。
続いて国宝殿の「聖域御本殿を飾る美術」を鑑賞する。もと本殿の間に書かれていた絵や狛犬を間近に見られた。
国宝殿の前の東門から神苑萬葉植物園に入る。
一部の藤は見頃を迎えていた。
御衣黄(ぎょいこう)という緑の桜が満開だった。葉と同じ色で少し見つけにくく、入口で場所を聞いて向かった。
午後は奈良国立博物館の特別展「国宝 春日大社のすべて」を鑑賞した。
春日大社宮司花山院弘匡氏による記念講演会はとてもわかりやすく興味深いお話だった。
奈良国立博物館の前庭に残る東塔の礎石と
西塔の礎石。展覧会の宮曼荼羅に多く描かれた往時の五重塔を思い浮かべながら見た。
春日大社
奈良県奈良市春日野町160
奈良市に鎮座する狭岡神社。御祭神は若山咋神、若年神、妹若沙那賣神、彌豆麻岐神、夏高津日神、秋毘賣神、久久年神、久久紀若室葛根神の八柱。延喜式添上郡狹岡神社八座の論社。
境内は一条通りを北へ上る。狭い路地で駐車場がなかったので、道路が少し広がった場所に停車。
一の鳥居の右に「延喜式内 狹岡神社」の社号標。
すぐに朱色の二の鳥居。その先は階段になっている。
階段の途中左手に狹穂(佐保)姫伝承の鏡池が復元されている。
少し上がった左手には狹穂姫伝承地の石碑が建つ。
さらに階段を上っていくと、右手に社務所が建つ。
階段は最後に左に折れ、拝殿左から入る。
拝殿前に建物。絵馬殿でも神楽殿でもなさそうな休憩所のような建物。
拝殿に参る。
拝殿の左に御神木。
拝殿の後ろ、瑞垣の中に三社が並んでいる。
中央が狹岡神社の御本社。
右に末社天満神社、御祭神は天照大神、伊那諾大神、八幡大神、住吉大神、春日大神、天満大神。
左に末社金山神社、御祭神は事代主神、地主之神、金山彦神。
階段が折れる辺りに末社天満神社に合祀された天満宮の社号標が残されている。
狭岡神社
奈良県奈良市法蓮町604
著者:喜多村理子
発行所:岩田書院
発行日:1999年10月
ページ数:252ページ
定価:5,200円+税
明治の神社合祀の実態を研究した書は少ない。本書では三村の状況を対象としている。
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編集・発行:東北芸術工科大学文化財保存修復研究センター
発行日:2015年3月31日
ページ数:72ページ
平成25年度から三か年かけて高畠町の鳥居の悉皆調査の成果をまとめた調査報告書。高畠町の鳥居がカラー写真ですべて載っている。
続きを読む 高畠町の鳥居 石鳥居の景観と信仰の原風景
出版社:デアゴスティーニ・ジャパン
発売日:2018年4月10日
価格:1388円+税
収録時間:約45分
BSジャパンで放送された「神社百景 GRACE of JAPAN」(第2シリーズ)の中から「夏の房総 安房神社」(#116)、「夏の房総 洲崎神社」(#117)を収録している。ナビゲーターは伊藤英明氏。
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編著者:五来重
発行所:名著出版
発行日:1984年12月25日
ページ数:882ページ
定価:12,500円
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