多賀町に鎮座する胡宮神社。御祭神は伊邪那岐大神、伊邪那美大神の二柱。延喜式犬上郡の多何神社の論社。
裏参道入口の駐車場に停め、境内に入る。左に歴史民俗資料館は平成12年に閉館している。
胡宮神社と名神高速多賀SAの一帯は中世の大寺院敏満寺のあったところで、胡宮神社は胡宮大明神と呼ばれ、敏満寺の守護神として祀られていた。織田信長により焼き討ちにあった後、神社境内として整備されたときに井戸に散乱していた焼石や五輪塔を投げ込んだといい、この古井戸と井戸を掘り返して出てきた石塚が旧敏満寺を偲ばせる。
境内のすぐ南を名神高速が走り、平野が琵琶湖まで広がる。
絵馬殿
まさしく絵馬が架かる。
福祉会館と重源上人のレリーフが建つ。
拝殿へと続く道があるが、ひとまず表参道へ向かう。
高速高架下から表参道が延びる。高架下あたりにかつて仁王門があったという。
表参道の階段は広い。
階段を上ったところに神輿倉。
拝殿下の平地にはかつて敏満寺の金堂が建っていたという。
胡宮神社のかつての別当福寿院へ続く参道。階段の脇には石垣が積まれ、砦機能を持った敏満寺の姿を想像させる。
旧福寿院、現在は社務所となっている。
社務所の東に名勝となった庭園があり、書院から鑑賞するように池と奥の築山につつじなどが植えられた鑑賞式林泉園の庭園である。
庭園から一段上がったところに観音堂、本尊は石像楊枝観世音菩薩
隣に無数の石仏群が祈りの世界を広げる。
大日堂
大日堂と本殿の出入口門の両側に塀が建つが、老朽化でかなり痛んでいる。
門をくぐると奥にむかって参道が続く。胡宮神社の奥宮の磐座への参道。胡宮神社の神体山の青龍山の頂上には大きな磐座があり、その遙拝所として奥宮があるという。
本殿右に境内社が二社。
拝殿に参る。といっても本殿は現在屋根を修復中で、境内の熊野神社へ遷座中という。
寿命石・枕石。重源上人は東大寺再興を願い延寿を胡宮神社で祈ったという。
拝殿左に斎館。授与所らしき窓口もあるがこちらも無人。
遷座中の熊野神社
胡宮神社
滋賀県犬上郡多賀町敏満寺49