大野湊神社は、神亀四年(727)陸奥の人、佐那が航海中に猿田彦大神の出現を感じ、海辺の大野庄真砂山の神明社のそばに祠を建立し勧進するを創祀とする延喜式内社です。建長4年(1252)社殿炎上のため、離宮八幡宮(現在地)に遷座されました。
ご祭神は天照坐皇大神、護国八幡大神、猿田彦大神(佐那武大神)。
この神社が有名なのは、春祭例祭で行われる約400年続く神事能で、金沢市無形民俗文化財になっています。
金沢西警察署のある金石交差点に建つ大鳥居。神社名は陸軍大将林銑十郎氏の筆によるものです。
参道を歩いて公園に入ると、旧木曳川にかかる橋を渡って朱色の北神門をくぐります。
隣接する在所や車で来るときはこの随神門から入ります。
随神門には随身が左右に祀られています。
随神門を入り左側に能舞台があります。ここで毎年5月15日に神事能が行われます。
随神門を入り正面には旧拝殿があります。現在の拝殿は昭和10年に建て替えられたものです。
扁額もまだまだ現役です。「野」が旧字の「埜」になっています。
手水舎
鳥居をくぐって拝殿に向かいます。
参道の右に神馬舎が建っています。馬は本物ではないです。
参道の左に絵馬堂が建っています。
絵馬堂の隣に錨が何本も奉納されています。港のあった宮腰、大野庄の総社として、海と湊の安全を守護し、厚く信仰されてきたお社だけあります。
拝殿に詣ります。
拝殿の左前にご神木がありました。中心が朽ちていますが、それだけに何か神秘的な雰囲気が漂っています。
拝殿扁額は前田家13代斉泰公の揮毫です。
拝殿右側に社務所があり、御朱印はここでいただけます。
拝殿右側のお社は社務所から拝殿への渡り廊下で拝めないようなので、左側へ。
白山社です。伊邪那岐命、少彦名命、天満宮が合祀されているようです。
本殿三社の左には西宮社、荒魂社があります。西宮は事代主神が祀られています。
ちなみに本殿右には春日社(ご祭神 武甕槌命、経津主命、天兒屋根命、比咩大神)があります。
御朱印と一緒にパンフレットをいただきました。
大野湊神社
石川県金沢市寺中町ハの163
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