金沢市に鎮座する須々幾神社。御祭神は味耜高彦根神、伊弉諾神、伊弉册神、蛭児神。
天正15年に小濱神社の境内社であった多賀神社を遷座し、明治元年に多賀神社相殿の蛭児神を分祀して比留児神社を創建、三社あったものを大正14年に合祀した。
神社は住宅街の中にあり、境内をぐるりと囲んでいるため参道は境内以外にはない。
鳥居をくぐり拝殿に参る。
拝殿にかかる社号扁額は司法大臣小川平吉氏の書とあるが、当宮との関係を見いだせなかった。
当宮は養老2年当地に魚取部がおかれ、味耜高彦根神を開墾、農業の神として祀って治田の宮と称したと伝えられ、文徳実録に記載されている治田若御子神(式外社)とされている。やはり地名の「八田」(はった)を治田が由来としているようだ。
魚取部が置かれたところに由来するのか、拝殿には大正期に奉納された金沢市魚市場の扁額がかかる。
拝殿の右には五重の石塔
本殿は覆屋の中になるが、左にかつて庭園が作られていたようだ。
由緒書は編年形式で変わっている。
須々幾神社
金沢市八田町丁57甲