京都市に鎮座する岩屋神社。御祭神は天忍穂耳命、栲幡千々姫命の夫婦二柱と、その皇子饒速日命の親子三柱を祀る。
大宅奥山の麓に西向きに鎮座。中腹には創祀となる奥之院と呼ばれる場所がある。中世に東・西・上の岩屋三社と呼ばれた神社は、東が当社、西が山科神社、上が不明という。
両側に塀をもつ参道入口に社号標と鳥居がある。階段を上って境内に入る。
神門をくぐると中央にあるのは外拝殿か。左に社務所、後ろに拝殿が建つ。
拝殿に参る。平成25年に創祀1120年の式年大祭が行われたようだ。
拝殿右に宝物殿か神輿倉のような建物
玉垣と木々に囲まれた本殿
本殿の周りに境内社が建つ。本殿右裏に蛭子宮、御祭神は蛭子大神。
本殿左裏に両宮大神宮、御祭神は天照皇大御神、豊受大御神。
両宮大神宮の左前に稲荷宮、御祭神は宇迦之御魂神。
拝殿左から裏手に奥之院への参道が延びる。
その参道の右手に八幡宮、御祭神は応神天皇、神功皇后。
左手には住吉宮(住吉三神)、山王宮(大山咋神)、天満宮(菅原道真公)の三社殿。
裏鳥居を出ると、正面に石碑が立っている。「陰陽石 岩屋奥之院 右へ」
笠原寺の左を通る道、石像がずらりと並ぶ場所もあるが、最後の橋が通行止めで、つまり行き止まり。
昔は奥之院の参道として機能していたのかもしれないが、今は車道を通って笠原寺の右を行くのが無難だろう。
奥之院参道の入口に到着。ここからは山道になる。
ジグザグの参道に朱色の鳥居が建つ。神へ続く道としてとても雰囲気がある。
「岩屋大明神」の扁額がかかる石鳥居まで上ってくると、背後に陰岩と呼ばれる磐座。
前に遙拝のための社殿が建ち、栲幡千々姫命を祀る。
さらに少し上ると陽岩と呼ばれる磐座。前に遙拝のための社殿が建ち、天忍穂耳命を祀る。ともに大きな磐座で神宿るパワーを感じられる。
戻る途中、参道脇を流れる川の途中が滝になっていて注連縄がかかっているのに気づく。
笠原寺の左隣の住宅地は「岩屋殿」と呼ばれ、饒速日命を祀る小祠があった神域で左右を一辺とする三角形の場所。奥之院参道の入口は左の車道を行く。
社務所に戻り、御朱印をいただく。
次へ行く前に岩屋神社から真西へ移動し、奈良街道(府道35号線)と交差する場所に一の鳥居が建つ。ちょうどファミリーマートが角にある。駐車場からは奥之院のある大宅奥山が見える。
岩屋神社
京都府京都市山科区大宅中小路町67