旧北条市に鎮座する國津比古命神社。御祭神は天照國照彦天火明櫛玉饒速日尊を主祭神とし、宇麻志麻治命、物部阿佐利命、誉田別命を配祀する。延喜式風早郡の論社。
松山市街から海沿いに北に進む。西の瀬戸内海に向かって鎮座し、少し手前に大鳥居が建つ。
右手前に「本朝守護式内明神」の石碑が建つ。
鳥居から数十メートル進むと境内の入口。鳥居をくぐり階段を上っていくと左手に國津比古命神社、右手に櫛玉比売命神社が向かい合って鎮座する。
鳥居前に「本朝守護式内明神 両社鎮座」の石碑、入って手水舎の横に「式内明神両社千年祭之碑」の石碑が建つ。ともに幕末から明治にかけて活躍した伊予の能書家の揮毫によるもので、前が松山藩の儒家であった日下伯巌、後ろが日尾八幡神社の神官であった三輪田米山による。
「延喜式内 國津比古命神社」の社号標が建つ。
境内に入ると左手、手水舎の後ろに忠霊塔が建っている。
境内を囲う玉垣には「式内明神両社千百年祭之碑」が建ち、芳銘板がずらりと並ぶ。平成9年3月に斎行されたようだ。
階段を上って進むと大きな八脚門。
前の左右に笏を持った役人のような木像が立っている。随神像とは違うようだ。
後ろにかつて石鳥居に掲げられていた石額が残されている。延宝九年のもので、「國津彦命 櫛玉姫命」と刻まれている。石額名が違名であるので取り外された、と説明にあるが、要は「神社」がなく、比古と比売が異字であったということだろうか。
八脚門の左には神楽殿
右には金比羅宮が建つ。
金比羅宮の前には真名井の井戸がある。
さらに右手に斎館が建つ。
八脚門をくぐるとさらに階段を上り、先に拝殿が見える。
拝殿に参る。
拝殿左に稲荷社
本殿を後方から見上げる。
拝殿右には小さい祠が並ぶ。
國津比古命神社
愛媛県松山市八反地106