今治市伯方島に鎮座する喜多浦八幡神社。御祭神は息長足比売命、品陀和気命、伊邪那岐命、伊邪那美命、少名毘古那命、天目一箇命、他八柱を配祀する。白鳳二年九州博多の筥崎宮から分霊勧請し創建された。伯方島の名の由来ともいう。
南向きに表参道がある。駐車場は境内の西の裏参道にある。
鳥居の前に亀石があり、長寿・縁結びの亀として「愛染どんす」と呼ばれている。「どんす」はこの地方の方言で亀のことらしい。
鳥居の扁額には「八幡大神社 合祀伊方神社」とある。伊方神社は伊方の小御所山に鎮座していたのを承久の乱後、河野通秀が当社に合祀する。御祭神は天目一箇命。三代実録記載の伊方神の論社。
神社名は「喜多浦八幡神社」であるが、これは通称で、正式名は「喜多浦八幡大神神社」というようだ。由緒書きと旗、それに拝殿扁額には「喜多浦八幡大神神社」、社号標は「喜多浦八幡大神社」、鳥居の扁額は「八幡大神社」となっている。
階段を上って社殿に、階段前に境内社が両側に建つ。
右に伊邪那岐・伊邪那美神社
左に塞神社・土居明神の合祭殿
階段を上ると鳥居の先に社殿が見えてくる。前は広い平場になっている。
拝殿に参る。
扁額の下の牛車の彫刻も凝っている。
中に入れたので、拝殿にかかる絵馬を見る。中に「大江山一代記」の絵馬がある。
境内には嘉永三年に建てられた芝居小屋が残り、絵馬の演目なども上演されていたのだろう。
参道右に、野間神社、城山神社、赤瀬神社、八面荒神社、田窪神社の合祭殿。神社整理の合祀社を本殿ではなく、境内社に祀るのがこの辺りの特徴のようだ。
隣に神輿倉
隣に奈良原神社、武内神社、天満神社、馬越神社、秋葉神社の合祭殿。
参道左に表忠之碑
隣に小田明神、中村神社、和岐神社、船越神社、妙見神社の合祭殿。
隣に三社明神、竹田神社、八巻厳島神社、沖上神社、川口神社の合祭殿。
本殿の左後ろには筥崎宮と大山祇神社の遙拝所
本殿の右後ろには神宮遙拝所
本殿裏の磐座3つに注連縄が張られているのは印象的だった。
喜多浦八幡神社
愛媛県今治市伯方町北浦2463