今庄の新羅神社。御祭神は素盞嗚命。敦賀郡延喜式内社の信露貴彦神社の論社のひとつ。
今庄郷の産土神で、智証大師作と伝える新羅大明神の木像が御神体のようだ。この御神像はもとは三井寺に安置されていたものを、争乱を避けて当社に移されたと伝える。
鳥居をくぐり階段を上って拝殿に至る。山麓に遷ったのは天文年間で、往古は愛宕山(燧ヶ岳)の山頂にあり、寿永2年(1183)に木曽義仲が燧ヶ城を築いたときに城に遷されたという。
拝殿に詣る。
拝殿の軒下に絵馬が掲げられているが、風雨で痛んでいる。
拝殿横から愛宕山山頂への登山口があり、この先に燧ヶ城跡がある。
拝殿の後ろには長い階段、上ると本殿に至る。
本殿に詣る。
本殿前に舟形の手水石がある。
本殿には彫り物がたくさん彫られていたが、この木鼻にまで延びる龍の彫り物が素晴らしい。
境内社が二社並んでいる。
左が大河内神社と大山咋神社。ともに大山咋命を祀る。
右が 稲荷神社、岩谷稲荷神社、秋葉神社、日吉神社、愛宕神社の五社の扁額が掛かり、神社整理による合祀社のようだ。
境内には神仏習合時代の仏堂らしい建物も残る。
現在の使用目的は不明だが、軒下に絵馬が掛かる。こちらの絵馬は拝殿のもの以上に痛んでいる。
社前は北陸道今立宿の町並みの風情がまだ残っている。道路幅も狭く、運転はひやひやします。
新羅神社
福井県南条郡南越前町今庄80-5