「城郭被害案内」カテゴリーアーカイブ

穴水城 能登半島地震の被害状況

10日道の駅のと里山空港へ行った帰りに穴水城の状況を見てきました。
穴水城へのアクセス道路の入口は、地震で大規模な地すべりが起きて死者が出た由比ヶ丘住宅地にあって通行止めとなっているので徒歩で向かうことに決めていました。

穴水城 能登半島地震の被害状況
穴水町役場の駐車場の端に停めさせてもらって、穴水城登城道の役場口を確認する。報道で穴水町役場が映ったときに土砂崩れしているのが見えていたので予想通り登れなかった。というより道がどこにあるのかもわからなくなっている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
次に役場と資料館の間にある穴水城駐車場への登城道を確認する。

穴水城 能登半島地震の被害状況
大規模に土砂崩れが発生し道を塞いでいる。畑のほうを迂回すれば行けないことはないが後で確認することにする。

穴水城 能登半島地震の被害状況
穴水城城主だった長氏の祖先を祀る長谷部神社。道路に面した鳥居は倒壊して撤去され、玉垣を多数落ちてしまっている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
境内にある穴水町歴史民俗資料館は足場で囲まれて現在休館中。前に数台分の駐車場があるが使用できない状況。

穴水城 能登半島地震の被害状況
もうひとつの無事だった鳥居をくぐり社殿まで進むと穴水城登城口がある。見える範囲では問題ないように見えるのでここから登った。

穴水城 能登半島地震の被害状況
途中地割れがあるものの危険性はない。

穴水城 能登半島地震の被害状況
着いたのは岩屋堂観音。ここも被害に合っている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
前の道路は砂利で復旧されているが、由比ヶ丘の復旧作業のための迂回路として早々に修復されたと思われる。

穴水城 能登半島地震の被害状況
分岐を穴水城駐車場のほうへ。道路が陥没している。この右側に堀切があり、埋め立てて道路にしている部分が陥没しているようだ。手前には20センチほどの段差ができていて、車で通るのは無理だろう。

穴水城 能登半島地震の被害状況
駐車場につくと亀裂が入っていた。奥の方は端が陥没している部分もあった。

穴水城 能登半島地震の被害状況
穴水城址碑は無事でした。

穴水城 能登半島地震の被害状況
駐車場から本丸へと上がる階段は地割れで段差ができている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
本丸はちょうど桜が見頃になっていました。本丸や二の丸の平坦部には地割れなどはありませんでした。

穴水城 能登半島地震の被害状況
三の丸上段からは眼下に市街地が見え、ブルーシートが掛けられた家が多い。災害復興住宅も見えた。被害の大きさに心が痛む。

穴水城 能登半島地震の被害状況
無事かと思われた三の丸上段は崖際に地割れができて手摺りが下に滑っている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
戻って役場口登城道を確認に行く。少し下りると曲輪の斜面が崩れて木や草が崩落して赤々とした地山が見えている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
倒木をなんとか迂回して越えたところに20センチくらいの地割れができていた。草に覆われると足を取られそうだ。

穴水城 能登半島地震の被害状況
さらに下りていくと七曲りと呼ばれる途中で土砂崩れで埋まっていた。まだ麓までは20メートルほどありそうです。

穴水城 能登半島地震の被害状況
本丸から役場口登城道に沿って上段にある曲輪を確認するも、こちらも斜面の大部分が崩れていた。この周辺の地質はかなり脆いようだ。

穴水城 能登半島地震の被害状況
戻って三の丸上段と下段の間も地割れで手摺りが落ちている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
三の丸下段も崖側が地割れで手摺りが下に滑っている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
三ノ丸跡標柱の前あたりには地割れができていた。曲輪の中程なので草に覆われると足を取られて危険。

穴水城 能登半島地震の被害状況
三の丸から駐車場につながる道路は二の丸側斜面、反対側斜面ともに土砂崩れを起きている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
トイレ前は石畳と土部分の間に大きな段差ができている。

穴水城 能登半島地震の被害状況
トイレ前から中間にあった登城口につながるので下りてみる。ここは元々登城者が多い道ではないので下草で道の状況が見にくい場所もあるが地割れがあり歩くには注意が必要。

穴水城 能登半島地震の被害状況
地震で落ちてきたと思われる頭大の落石も登城道にいくつも転がっているので、余震の際には斜面から離れる必要がある。

穴水城 能登半島地震の被害状況
道を塞いだ倒木をなんとか越えて入口に到着すると道路に亀裂が入っていた。左手は大規模に崩落した場所になり、行けないことはないが困難が伴う。

まだ穴水町は史跡にまで手が回らない状況なので安全に散策できる状況にはありません。崖近くの地割れに近づかなければ危険はありませんが、曲輪の切岸の傾斜など以前の形とは大きく変わっていると認識して散策してください。復旧が進むまでは上り下りともに長谷部神社登城口を利用してください。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
昨日、白山市の舟岡山城へ地震の影響がないか確認に行ってきました。白山青年の家の駐車場を利用しました。前日の日曜日からの暖かさに桜は満開になっていました。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
青年の家建物の裏手に舟岡山遊歩道の入口(北口)があります。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
一番気になっていたのは主郭の南西隅石垣です。ここには今も隅石が残っています。
この写真は前回訪問した2020年6月のものです。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
そしてこれが今回の写真です。ほぼ同じ状況です。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
別角度からの2020年6月の写真です。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
そして今回の写真です。若干撮影角度がずれているものの、一番上の隅石は動いた感じがしますが、大きくは動いておらず崩れていなかったので良かったです。

他の場所も確認しましたが、小石が落ちたような形跡のある場所はあるものの大きな被害がでている場所はありませんでした。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
前回は下草が伸びた6月だったので石垣が見にくい場所が多かったですが、今は下草が冬の間に枯れた状況であったので前回は気が付かなかった場所の石垣もよく見えました。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
主郭は土塁の内側にも石垣が残っています。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況

舟岡山城 能登半島地震の被害状況

舟岡山城 能登半島地震の被害状況

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
舟岡山城は杉木の植林地なので下草はシダ類が多く成長も早いので4月中なら石垣は見やすいのでお薦めです。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
石垣と同様、堀も下草がないほうが大きさを感じられます。

舟岡山城 能登半島地震の被害状況

舟岡山城 能登半島地震の被害状況
舟岡山城は地震被害はないので十分楽しめます。

小丸山城 能登半島地震の被害状況

小丸山城 能登半島地震の被害状況
小丸山城址公園の桜は今年もきれいに咲きました。昨日花嫁のれん館に行った時に小丸山城の被害状況を確認してきました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
NHK大河ドラマ放映を記念した利家とまつの銅像は無事です。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
入口の小丸山城址公園碑は土台の石が崩落していました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
公園碑裏の光徳寺墓地には倒壊した墓碑が見られる状況です。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
周辺がこういう状況でもあり、今年のさくら祭りは中止になりました。しかし、花見の名所として近所では知られた場所であったので昨日も花見にやってくる人はいました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
第一公園(本丸)が立ち入り禁止になっていたので、まずは第2公園(二の丸)を見に行きました。歩道の一部が少し陥没していました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
本丸と二の丸の間の堀切を渡る朝陽橋は本丸の立ち入り禁止に伴って進入できないのかと思いましたが、

小丸山城 能登半島地震の被害状況
横にまわって見ると橋と階段部分の接続部が切れて段差ができています。後で本丸側を確認しましたが、切れているのは二の丸側だけのようです。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
本丸の状況を確認しようと階段を上ると、たどり着いた場所が地割れしていました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
地割れにより地面が斜面側に動いたようで雨溝もずれています。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
小丸山城の案内板は倒壊しています。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
この本丸南西隅が一番地割れの被害が大きいようでした。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
前田利家小丸山城址碑は無事でした。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
南西隅の櫓台には地割れが入り、右の歌碑が倒れていました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
南東隅の櫓台の日像上人像は無事ですが、前の灯籠は倒壊してます。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
土台の南側と背後に地割れがありました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
本丸の東側にも断続的に地割れが続いていて、斜面に擁壁のある方角の土地の端部分に地割れができているようでした。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
本丸北側の展望台の東側にも地割れがあります。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
展望台から見える市街地はブルーシートが目立ち、被害の大きさに心が痛みます。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
長谷川等伯出生地碑の説明碑が倒壊していました。

小丸山城 能登半島地震の被害状況
第一公園(本丸)と同じく立ち入り禁止になっている展望台下の通路に入ると、北側擁壁に亀裂が入っていました。分かりにくい場所ですが、展望台の左端から下の突き出した土台部分右端に向けてまっすぐに。展望台東側の亀裂を考慮すると擁壁が少し前倒れしているようです。

公園を散策する直近の危険性は小さいですが、地震の影響は少なくない状況です。

鳥越城 能登半島地震の被害状況

今月2日に鳥越城の状況を確認してきました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
山頂駐車場に続く車道は平成4年8月の豪雨災害の土砂災害復旧が完了していないのでずっと通行止めが続いています。徒歩登城道で城跡に向かいました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
本丸南東隅の状況です。最初イノシシにやられたのかと思いましたが、穴を掘ったというより芝の植栽が根元からひっくり返っているという状況でした。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
桝形門石垣が崩れたのは情報を得ていましたが、東側半分ほど崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
これ以上崩れないようにブルーシートが被せてありますが、裏込めの小石もかなり崩れてきているようです。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
本丸東側斜面が南東隅と同じく大規模に崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
本丸門東側の望楼台跡には亀裂が入っていました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
本丸と後二の丸の間の堀切の斜面も崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸のベンチの足が片方折れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
二の丸の北側斜面が崩れています。二の丸と三の丸の間の堀切や三の丸など整備されていないところには被害は見られませんでした。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸門

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸門西側。はめた板が下にずれていました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸門東側。板が外れていました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
腰曲輪から中の丸門への坂斜面が崩れていました。整備で入れられたものかはわかりませんが、土が流れないように積まれた石が露出していました。ここに石が入っているのは初めて知りました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸南側斜面が崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
中の丸南西隅も崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
西の丸西側斜面は先の豪雨災害で崩れた場所ですが、両脇斜面が崩れていました。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
後三の丸東側の慰霊碑右手が崩れていました。ここはカタクリの繁殖地だった面で壊滅状態です。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
後三の丸西側斜面も崩れています。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
登城道の出入口のある後三の丸の北西隅も崩れています。

石垣の崩れが被害としてはわかりやすいですが、石垣の修復よりも整備された各曲輪斜面の植栽と地山の間に水が入って地震により剥がれた場所が多く、この再整備に時間がかかりそうな感じでした。平成4年8月の豪雨災害から草刈りなど人手が入らなくなったため草が延びていたのが原因であるのか、単なる時間経過による老朽化なのかはわかりませんが、崩れた斜面の中にはカタクリの繁殖地もあったため再整備より除去されることを考えると非常に残念です。

鳥越城 能登半島地震の被害状況
今年は桜もカタクリも昨年より遅い開花ですが、確実に春はやってきていました。

七尾城 能登半島地震の被害状況

先週13日に七尾城の被害状況を見てきました。H19能登半島地震でも石垣崩落がありましたが、今回はそれ以上に広範囲に被害が出ていました。復旧には長期間かかると思われます。絶景を眺められる七尾城の象徴ともいうべき本丸には亀裂が入りましたので、さらに長く立ち入り禁止になるものと思います。

詳細な被災状況が入手できなかった中で石川考古学研究会のホームページで石川県内の文化財の被害状況報告があり、中に七尾城のものがあります。現在も七尾城は立ち入り禁止が続いていますので被害概要はそちらを参照してください。

石川考古学研究会のブログ
http://ishikouken.blog.fc2.com/

旧大手道を上り一般公開している中心曲輪群と長屋敷、西の丸下段曲輪群を確認してきました。長屋敷と西の丸下段曲輪群には特に被害はありませんでした。石垣は崩れていない場所でも孕みや変形がありそうです。

七尾城

大手道沿いの番所。曲輪の土塁(左手)に埋まっていた石が道上に落下していた。

七尾城

大手道から調度丸に至る道の途中、とよの水。斜面の石垣や埋まっていた石が道上に落下していた。

七尾城

調度丸西虎口と桜馬場北面石垣の3箇所にブルーシートがかけられている。

七尾城

調度丸西虎口石垣が崩落している。

七尾城

崩れた石が階段のずっと下まで転がってきている。

七尾城

桜馬場北面石垣(東側)の最下段

七尾城

桜馬場北面石垣(西側)でも石が落下していた。

七尾城

遊佐屋敷の石垣も一部崩れていた。

七尾城

本丸外桝形虎口。石垣崩壊と亀裂

七尾城

外桝形虎口の曲輪内から西側石垣にかけて亀裂が入っている。

七尾城

外桝形虎口の東側石垣(南側)が崩れていた。。

七尾城

外桝形虎口の東側石垣(北側)は一部崩落。

七尾城

本丸の城山神社。鳥居損壊。

七尾城

本丸北面石垣の展望台あたりに東西に亀裂が入っている。

七尾城

二の丸南面石垣(温井屋敷北側)

七尾城

上段石垣崩落

七尾城

下段石垣崩落

七尾城

九尺石落石。斜面の土留め施設も上部が壊れていた。

七尾城

三の丸北側通路に倒木があり、手摺りが壊れていた。

七尾城

安寧寺郭の墓碑や慰霊碑

七尾城

慰霊碑の銘板が転倒していた。

七尾城

墓碑は玉垣内の燈籠が倒壊していた。

山麓の七尾城に関連する施設の被害もありました。

七尾城

七尾城史資料館に隣接する懐古館(旧飯田家)の土蔵の壁が破損していました。

七尾城

もう1棟の土蔵の壁にもヒビが確認できました。

七尾城

旧大手道にあるイベント拠点であった「大手道七尾城彩賑わい交流館シローラボ」の建物も棟瓦がずれていました。

金沢城の現在

元日の能登半島地震により遠く離れた金沢城でも被害が発生しました。1月25日に訪城した時の写真を掲載します。

尚、石垣被害場所の詳細な報告が金沢城調査研究所によりまとめられています。2月8日現在、崩れが5箇所、変形(孕み増大、傾斜、落石)が22箇所となっている。
令和6年能登半島地震に伴う史跡金沢城跡の石垣被災について

金沢城

いもり堀沿いの本丸石垣。ここは明治以降に崩れ軍隊が積み直して辰巳櫓台は三段になっている。

金沢城

崩れたのは軍隊が積み直すときに階段を増設した場所の上部。目立つ場所でもあるので地震後のニュースでも真っ先に報道された場所です。

金沢城

兼六園側から石川門方角に被害は見られないが、土橋石垣は反対側が崩れていたらしい。

金沢城

現在入城できるのは通常開園部分では本丸と東の丸、玉泉院丸を除く部分。復元建造物の菱櫓、五十間長屋、河北門は入れる。

金沢城

鶴の丸休憩館までは行けるがその先には進めない。

金沢城

近づけないが東の丸附段にある国指定重要文化財の土蔵鶴丸倉庫も被害を受けている。壁面の石板が何カ所も崩落したということでその一部は遠目からでも見える。今回の地震では古い木造家屋の倒壊が多かったが、遠く離れた加賀地方でも土蔵の土壁が崩れたものが多かった。

金沢城

新丸から河北門への上り坂の東側の石垣の孕みが大きくなりかなり飛び出ている石が見られた。この場所は研究所の一覧には載っていない場所である。変わりがないのか見落とされているのかわからない。

金沢城

玉泉院丸南西部の石垣は崩れてシートが掛けられている。

金沢城

さらに玉泉院丸南側の石垣の一部も崩れ、直下に落石が散らばっている。

金沢城は来年度から二の丸御殿の第1期工事が始まる予定だったのだが、どうもそれどころではなくなってしまった。二の丸を支える石垣に被害は見られないため建設自体に問題はないであろうが、研究所の方々が石垣修復に手を取られるとするならば難しいのかもしれない。生きている間に二の丸御殿の完成を見届けられない可能性が高くなったというのは残念だけど。

豪雨災害による龍ヶ峰城と笠野鳥越城の状況

去る7月12日夕方からの線状降水帯による豪雨により、石川県かほく市と津幡町で多数の被害が出ました。8月の津幡町の広報誌にその被害状況が掲載され、その中に龍ヶ峰城の法面が崩れた写真もあったため現状確認のため本日訪城してきました。

龍ヶ峰城をまわったところ10ヵ所以上の法面崩落を確認しました。道路に流出した土砂は片付けられていて麓の駐車場まで通行できる状態になっていますが、山森からの道路は一部崩落して狭い箇所もありました。

龍ヶ峰城
城山東面

龍ヶ峰城
城内北側通路

龍ヶ峰城
城内北側堀切手前

龍ヶ峰城
北から主郭への通路は両側が崩落

龍ヶ峰城
本丸から西側斜面の崩落を見る

龍ヶ峰城
本丸下曲輪南側

龍ヶ峰城
南側駐車場からの通路入口

もう1ヵ所笠野鳥越城の脇を通ると、登城口付近に大量の土砂が流れているのを確認しました。

笠野鳥越城
トンネル東から。トンネル上が主郭。道路分岐に鳥越城の標柱が建っていたが、左側法面が崩れた土砂で倒れてしまった。

笠野鳥越城
主郭から左の南に続く尾根の斜面が崩れているのが見える。

笠野鳥越城
大量の土砂が埋め尽くすのを見ると崩落箇所は1ヵ所ではないと想像できる。登城口に到達することもできない。

津幡町は山手の農地や生活道路の被害が多く、城跡の復旧はまだ先のことになると思われる。また別に小熊周辺でも被害があったようなので殿山城でも崩落している可能性があります。

最後に
今年の新作をお待たせしていまして申し訳ありません。数日内にラインナップを一新したチラシを掲載する予定です。今月中旬に2ヵ所で、来月下旬に5ヵ所で新作の販売を開始する予定です。

4日の豪雨災害における鳥越城の被災状況

8月4日北陸を襲った豪雨災害により一時交通制限のあった鳥越城周辺地域は現在通行することができますが、鳥越城跡には大きな被害が出ました。現在は鳥越城山全域に立ち入り規制がかかっています。

また、8月中は鳥越一向一揆歴史館は空調設備工事のため休館しています。御城印や城郭カード、続100名城スタンプは隣りの鳥越農村文化伝承館にて対応しています。尚、通常月曜日の休館日は8月中は日曜日が休みとなりますのでご注意ください。

道路状況が改善し水の抜けた12日に鳥越城と二曲城の被災状況を確認してきました。二曲城には大きな被害はありませんでしたので規制なく登城できます。

鳥越城跡(斜面崩落2カ所)
鳥越城
本丸西側

鳥越城
倒木

鳥越城
本丸城柵下の斜面崩落

鳥越城
腰曲輪西側の斜面崩落

今回の大雨で斜面に堆積した落ち葉や折れ枝が押し流されたため、夏場にしては堀が見やすくなっていました。
鳥越城
後三の丸横堀

鳥越城
二の丸堀切

後二の丸下駐車場までの車道(斜面崩落1カ所以上)
鳥越城
登城口斜面崩落

鳥越城
案内板は倒木により一部損壊
入口から土砂に埋もれているため途中何カ所崩落しているか確認不可

徒歩登城道三坂口(斜面崩落 大1カ所・小1カ所)
鳥越城
入口 水路から溢れた土砂堆積

鳥越城
最初のカーブ地点までの間に2カ所
最初の大規模崩落地点

鳥越城
登城道も完全に途切れていてわからないようになっている。

鳥越城
小規模崩落地点

徒歩登城道別宮口(斜面崩落2カ所)
鳥越城
入口から鳥越城跡までに被害はありませんが下草が繁茂しているため、初めて歩く方は迷いやすい状況です。

鳥越城
麓から入口までの舗装道路で2カ所崩落している。

鳥越城
林道のため土砂撤去は遅れる可能性があります。

当日は豪雨災害から晴天が続き水が抜けた状態でしたが、先週末から雨が降り今週も雨予報が続いています。一度崩落した斜面は少しの雨で再度崩落しやすく、崩落した土砂はぬかるむため足場も安全でない状況です。規制が解除されるまで無理な登城はしないようお願いします。