27日奥能登に行ったので珠洲市大谷町の迂回路を通り、馬緤砦の状況を確認してきました。
砦の先の海に浮かぶ島であった大崎島は地盤隆起のために陸続きになりました。
砦の尾根先は大きく崩れてはいませんが
東麓に鎮座する馬緤の鎮守春日神社は鳥居や灯籠が倒れ、倒壊した拝殿が目に入ってきました。
離れて見ると拝殿が倒壊した理由がわかりました。本殿と拝殿をつなぐ階段があった斜面が崩れて拝殿を押しつぶしたのです。
砦に行くためのその階段がなくなったので、本光寺の参道を迂回して行きました。本殿前から階段がなくなり本殿が建っているのが不思議なくらいです。
本殿の土台がこれ以上崩れないようにブルーシートが掛けられています。
堀切続きの竪堀から上ると本殿裏の斜面も崩れていました。
尾根上の砦の曲輪は崩れた部分以外に亀裂はなく、反対側の土塁は無事です。
崩れた部分だけ狭くなったので先端に行くためにヤブツバキを除けるスペースがなくなってしまいました。
周辺はヤブツバキの自生地として知られているので、ヤブツバキが密集して根を張っている場所は崩れていないようですが斜面の落ち葉は地震で揺さぶられて流されてしまったようで、土がむき出しになった分流れやすくなって根が浮いているものが多くなった印象です。
神社の本殿を整備するためにヤブツバキが取り除かれた東斜面のみが地震で耐えきれず崩壊したようです。
尾根筋の堀切は無事でした。
切り通しから迂回して背後の尾根上の遺構を確認したかったのですが、当日は猛暑で汗が止まらない状況で蚊や蜘蛛の巣を除けながら藪をかき分けるのは無理と判断して断念しました。
馬緤町の漁港からカードと同じ写真を撮ると、地盤隆起で漁港の海水がほぼなくなってしまったことが衝撃です。