先週13日に七尾城の被害状況を見てきました。H19能登半島地震でも石垣崩落がありましたが、今回はそれ以上に広範囲に被害が出ていました。復旧には長期間かかると思われます。絶景を眺められる七尾城の象徴ともいうべき本丸には亀裂が入りましたので、さらに長く立ち入り禁止になるものと思います。
詳細な被災状況が入手できなかった中で石川考古学研究会のホームページで石川県内の文化財の被害状況報告があり、中に七尾城のものがあります。現在も七尾城は立ち入り禁止が続いていますので被害概要はそちらを参照してください。
石川考古学研究会のブログ
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旧大手道を上り一般公開している中心曲輪群と長屋敷、西の丸下段曲輪群を確認してきました。長屋敷と西の丸下段曲輪群には特に被害はありませんでした。石垣は崩れていない場所でも孕みや変形がありそうです。
大手道沿いの番所。曲輪の土塁(左手)に埋まっていた石が道上に落下していた。
大手道から調度丸に至る道の途中、とよの水。斜面の石垣や埋まっていた石が道上に落下していた。
調度丸西虎口と桜馬場北面石垣の3箇所にブルーシートがかけられている。
調度丸西虎口石垣が崩落している。
崩れた石が階段のずっと下まで転がってきている。
桜馬場北面石垣(東側)の最下段
桜馬場北面石垣(西側)でも石が落下していた。
遊佐屋敷の石垣も一部崩れていた。
本丸外桝形虎口。石垣崩壊と亀裂
外桝形虎口の曲輪内から西側石垣にかけて亀裂が入っている。
外桝形虎口の東側石垣(南側)が崩れていた。。
外桝形虎口の東側石垣(北側)は一部崩落。
本丸の城山神社。鳥居損壊。
本丸北面石垣の展望台あたりに東西に亀裂が入っている。
二の丸南面石垣(温井屋敷北側)
上段石垣崩落
下段石垣崩落
九尺石落石。斜面の土留め施設も上部が壊れていた。
三の丸北側通路に倒木があり、手摺りが壊れていた。
安寧寺郭の墓碑や慰霊碑
慰霊碑の銘板が転倒していた。
墓碑は玉垣内の燈籠が倒壊していた。
山麓の七尾城に関連する施設の被害もありました。
七尾城史資料館に隣接する懐古館(旧飯田家)の土蔵の壁が破損していました。
もう1棟の土蔵の壁にもヒビが確認できました。
旧大手道にあるイベント拠点であった「大手道七尾城彩賑わい交流館シローラボ」の建物も棟瓦がずれていました。